2007年9月29日土曜日

秋の犬山キャンペーンプレイベントへ


今日は、天気が悪いためどうしようか迷いつつ、国宝犬山城へ行ってきました。





キャッスルパーキング駐車料 200円
入場登閣料 大人500円 小・中学生100円

国宝犬山城と駐車場を供用する体育館で、市内の幼稚園の運動会がありましたので、駐車場は大混雑。運悪く、駐車できない観光客もおいでになられたようです。

国宝犬山城では、「秋の犬山キャンペーン発表会」が催されていました。


犬山のキャラクターワン丸君も参加しており、子ども連れのご家族は、ワン丸君と一緒にお子さんの写真を撮っていました。




以前、「国宝彦根城築城400年祭」のねこのキャラクター「ひこにゃん」が一部で爆発的な人気を誇っているとネットで話題になっていたことがありましたが、個人的には、このワン丸君の方がかわいいのではないかと思っています。みなさんは、いかがでしょうか。

「ひこにゃん」の着ぐるみ姿は、ネットで探してみてください。なお、画像は、「ひこにゃん」のキャラクターグッズです。


入場するときに、試食券とどれがおいしかったか投票する用紙を受け取りました。それは、キャンペーン企画「城下町串めぐり」というもので、運良く、3種類各1本試食することができました。どの串に人気があるか、投票を募るのだそうです。


焼きホタテ串、五平餅、味噌串カツを食べてみましたが、どれも美味でした。

私は、お城へ続く本町通りにあり、雑誌やテレビなどでよく紹介されている「山田五平餅店」の五平餅の味が以前からとて好きで、今回、それを試食することができ、得した気分になりました。もちろん、この五平餅に投票しました。
(画像は、2006.10.28撮影)


「秋の犬山キャンペーン」は、名古屋鉄道株式会社との共同キャンペーンです。期間は、10月1日~12月9日です。

キャンペーン期間中、次のような企画があります。

▼城下町 串めぐり
20店舗が参加し、城下町歩きに串グルメの楽しみを
・桃太郎公園売店(5店舗) - 木の芽でんがく(550円)ほか
・フレンチなり多 - 生チョコの串(1本200円)
・大八-紅葉田楽(500円)
・松野屋-でんがく(550円)
・町家処 どんでん-串カツ(1本100円)
・サンパーク犬山-焼きホタテ串(2本500円)
・角屋-味噌串カツ(1本100円)
・犬山国際ユースホステル-きびだんご串(1本100円)
・ねこてい-馬刺と串のセット(1,500円)
・山田五平餅店-五平餅(1本100円)
・犬山おどき-抹茶串トースト(1本160円)
・大野屋-抹茶だんご(1本105円)
・桜屋菓舗-紅葉のかんざし(1本200円)
・厳骨庵-きびだんご串(1本100円)
・東屋餅菓子舗-州浜だんご(1本100円)
・リトルワールド-山形名物力こんにゃく(2本300円)

▼キャンペーンパンフレット「町ある記」の配布
まちの地図や、グルメ、お土産などの情報を満載。また、パンフレットを提示すると、市内57箇所のお店や犬山城などの施設での割引特典が受けられます。

▼紅葉期間限定無料バスの運行(2ルート)
犬山遊園駅東口-寂光院下-桃太郎公園-観光農園(往復コース)
犬山遊園駅東口→犬山城下→有楽苑前→犬山遊園駅東口(循環コース)
特に寂光院あたりの紅葉はお勧め

(画像は、昨年11月25の寂光院の新しい参道の紅葉の様子です。)





▼ハイキング大会(12月2日(日))
「深紅に染まる寂光院の紅葉と犬山成田山」
名鉄広見線西可児駅→犬山遊園駅

▼名古屋駅でのからくり披露
10月19日(金)12:30、14:00
名鉄百貨店 ナナちゃん人形前

▼ぶらり城下町スタンプラリー
3つのお店をまわって、総額100万相当の景品プレゼント

▼城下町秋まつり 詳しくはこちらをご覧ください。(pdf 別ウィンドウ)


(画像2点は、昨年10月29日(日)のおまつりの様子です。)

10月27日(土)、28日(日)には、城下町秋まつりが開催されます。公共の駐車場が限られています。


名鉄犬山駅から犬山城までは、町歩きしながら徒歩で15分程度で行けますので、電車の利用をお勧めします。






(犬山祭の画像3点は、今年4月7日(土)の車山とからくりです。)






特に10月27日(土)には、からくり人形を積んだ全13輌の車山の内10輌の車山が3年ぶりに城下町秋まつりを彩ります。




春に来られなかった人は、是非訪れてみてください。






犬山市公式WEBサイトの記者会見資料では、名古屋鉄道株式会社と共同で行った春の大型観光キャンペーンにより、犬山城登閣者が8万人を越す(万博開催年比約35%増)など大きな成果を収めたことから、引き続き名古屋鉄道株式会社と共同で秋と春に集中大規模観光宣伝を行うことが書かれています。

今回も、春と同様成果が上がり、犬山の知名度が上がることを願っています。

最後に名鉄さんにお願いなのですが、次回は、是非、城東、今井、羽黒、楽田、池野各地区にもスポットを当てて頂きたいと思います。

「秋の犬山キャンペーン」の詳細は、犬山市観光協会(別ウィンドウ)のサイトをご覧ください。

2007年9月26日水曜日

楽田地区で見つけた香り米(古代米)


犬山市の楽田地区の田園地帯を車で通っていたところ、金色に輝く稲穂の一角に黒く輝く稲穂を見つけました。





この地区では、この黒い香り米(古代米)を地区の特産品にしようという活動があり、平成12年からは、地元商工業者組織ととコミュニティ組織が一緒になって商品化にも取り組んでいます。

香り米(古代米)とは、稲の原種である野生稲の特徴を受け継いでいる米(稲)のことで、次の様な特徴があります。

1.玄米の色が赤や黒や緑など有色米が多い。
2.稲穂に針のような芒(のぎ)を持つものが多い。
3.生命カが極めて強く荒れ地や干ばつなどに強い。
4.背丈が1.5メートル以上にもなり、倒伏しやすい。
5.実りのころ、籾が自らこぽれ落ちるものが多い。
6.現代の米に比べて収穫量は半分以下と少ない。



画像で、現代のお米と香り米(古代米)を比較すると、ほかの稲(愛知の香り)より、背が高い特徴を見て取ることができます。





また、左の画像を拡大してみると、香り米(古代米)の色と稲穂の一粒一粒に針のように生えている芒(のぎ)の特徴がよくわかります。




黒米は、ふつうのお米に、少量混ぜて炊くと、ピンク色に炊き上がり、おにぎりにして食べても、ちょっとねばっとしていて美味しいものです。昔は、アズキを入れなくても赤飯を作ることができたのです。



香り米(古代米)は、尾張二之宮の大縣神社や県下二番目の規模を誇る国の史跡青塚(王塚)古墳などの古代のロマンの薫り高き楽田地区のイメージにぴったりです。



香り米(古代米)を使った切り餅や饅頭、ケーキなどの試作品も完成し、2005年に開催された愛知万博でも試作品を出品したところ、「珍しいし、とてもおいしい」と人気を集めました。

犬山市の特産品協会のメンバーらが「観光土産は観光開発の一翼を担うもの。人気のある新しい特産品を目玉にして、全国に知らしめよう」と「濃尾香り米倶楽部」を結成し、「古代濃尾の香り米」と名付けた香り米(古代米)を使った特産品8種類を開発しました。

開発した商品は、濃尾の香り米入りのざるうどんや豆腐各種、鮎ぞうすい、香り米玄米茶、古代米こわ餅、ういろう、赤飯まんじゅう、ロールケーキジャポネの8種類です。

黒米のヌカの部分に含まれている黒色系色素(アントシアニン)には、血管を保護し動脈硬化を予防する効果や、老化に関わる抗酸化作用が認められます。それ以外にも黒米は、白米と比べて、ビタミン類、鉄分、カルシウム、マグネシウムや亜鉛といった現代人に不足しがちな栄養分が多く含まれています。


まだ、この楽田地区でも香り米(古代米)の栽培は、ごくわずかですが、是非古代のロマンをもたらす特産品として定着してほしいものです。地域のお豆腐屋さんは、このお豆腐を使った味噌田楽を提供して、老人ホームなどを慰問されています。

2007年9月25日火曜日

「中秋の名月」 犬山で十五夜お月様

しばらく忙しく、書き込みができませんでしたが、今日は、「中秋の名月」であることを思い出し、犬山の生家の庭で月を眺めました。


幸い空気が澄んでおり、美しい月の姿を捉えることができました。






昔から、秋が月を見るのによい季節とされていました。それは、月が高く、空気が澄んでいる秋が月を眺めるのにとてもよい季節であったからです。

中秋というのは、7月~9月のちょうど真ん中の日が、8月15日(十五夜)であったため、その日の月を「中秋の名月」と呼んで、月をめ眺めることにしたのです。実は、「中秋の名月」は、歴から生まれたものであり、満月の出現とは、異なるものなのです。

ちなみに、8月15日!?・・・ これは、旧暦(太陽太陰暦)です。太陽の運行を基にした365日を基礎とした太陽暦は、明治に入ってから使われはじめ、新月から新月までの月の満ち欠けを基にした太陽太陰暦は、1年はおよそ354日とされ、今年は今日、9月25日が中秋にあたります。

日本では、太陰太陽暦の暦法である和暦が使用されていました。新月から次の新月までは平均して約29.5日ですので、12カ月間=約29.5日×12=約354日となります。これは太陽暦の1年365日より約11日短いため、そのままでは季節とずれていってしまいます。そこで太陰太陽暦では、暦と季節のずれが大きくなってきて、ひと月分に近くなると、閏(うるう)月というものを入れて、ずれを修正しました。すなわち閏月が入ると、1年は13カ月になります。そのため、中秋の名月を太陽暦の10月に迎えるときが出てくるのです。

ところで、前述のように満月の出現と中秋は別物で、事実、今日の月は満月ではありません。写真をよく見ると、左側が暗くなっているのがわかります。月と地球の公転軌道の関係で、新月から満月までの日数が15日とは限らないために起こります。


実際、9月の新月は、9月11日であり、満月は9月27日となっており、今年の中秋の名月は、満月ではありません。

いずれにしても、月は、普通に写真が撮れます。今日の写真は手持ちで撮影したものであり、35ミリ換算で500ミリ以上の望遠が使用できる手ぶれ補正付きのメラであれば、かなり美しい月が撮れると思います。今日の画像も、犬山城あたりを背景にできればよかったのですが、お酒を飲んでしまったあとだったので、断念しました。

ちなみに、今日の酒の肴は里芋の煮付け。これに、ニンニクで香り付けをすると、とてもよい酒の友に。これを作ってくれた家内に感謝。

「中秋の名月」は、別名「芋名月」とも呼ばれます。里芋がおいしい、酒も進む。月は、天高く、涼しい夜を気持ちよく過ごすことができました。でも月夜の夜は・・・

2007年9月2日日曜日

大切に 八曽今井湿地のシラタマホシクサ

まずは、八曽の亀割(今井)駐車場に到着。靴を履き替え、管理車道を登ります。途中の栗の木には、青い栗がいっぱい連なっていました。昨年は、今にも木から落ちそうなこげ茶色の実をのぞかせた栗が、9月後半に入ってから見受けられました。


この管理車道沿いには、栗の木が何本も有ります。今日の目的の今井湿地は、この管理車道から比較的近いところにあります。去年は、栗が熟した時期には、地元の今井地区のおばあちゃんが栗拾いに来ていました。

さて、今井湿地にも木道が設置され、湿地を訪れるときは、湿地保護のため、その木道以外は決して通ってはいけません。



しかしながら、その木道は、所々朽ち果て、ヌルヌルとして足場が悪く、特に入り口付近はとても滑りやすく、細心の注意をはらって歩を進める必要があります。藪漕ぎに近い状態でしばらく進むみます。





ほどなくすると、視界が開けます。目指すシラタマホシクサは、この木道の終点付近に自生しています。






シラタマホシクサの名前の由来は、白い小さな玉のような花が群生している様子が、夜空にちりばめた星のように見えることからきています。(画像は、シャッタースピードを速く設定し、背景を暗くして、シラタマホシクサの白を強調しています。)





画像は、木道の終点から入り口方向を写したものです。湿地は、片流れの斜面になっています。この画像の左下部分に、シラタマホシクサが群生しています。






ホシクサ科ホシクサ属シラタマホシクサ(Eriocaulon nudicuspe Maxim.)は、絶滅危惧II類に分類される湿地性草木です。





日本のしかも、東海地方の固有種であり、希少生物が数多く生息する湧水湿地のシンボルの一つです。近年、農地整備や宅地開発等や里山の管理放棄等による湧水湿地の消失や環境の変化に伴い、個体群の減少や分断化が進んでいます。

(ところが、宮崎県でほとんど差異のない個体の自生が見つかっているということが言われています。ただ、今日現在確認できる範囲で、レッドデータブックの中でシラタマホシクサの記述があるのは、愛知、岐阜、三重、静岡のみとなっています。)

開花時期は、8月末~10月上旬。一年草で、細い緑の茎の先につく花の集まりは、白い細かい毛に覆われたコンペイトウのような形、名前どおり星をちりばめたような6~8mm程のかわいい花です。日当たりの良い酸性土壌の湿地に群生して生えます。

周伊勢湾地域は、湧水が随所に見られ、それに続く斜面や谷底平野の流水面に湿地が形成されています。


これら湧水は極貧栄養で比較的低温で、土壌層が存在せず、砂礫が裸で露出しているという特異な湿地です。今井湿地もその特徴を良く現しており、その要素が直に観察できる貴重な場所です。よく見ると、砂礫からじわっと水がしみ出しています。


よく知られた所では、豊橋市の葦毛湿原、豊田市の矢並湿地などがあります。今井湿地は、尾張地方最北端にある湿地です。



偶然、シラタマホシクサにハッチョウトンボ(メス)が留まっているところに出くわしました。





シラタマホシクサは、「東海丘陵要素植物」の一つです。「東海丘陵要素植物」は、東海地方を代表する植物で、わたしたちの手で残していくべき宝です。シラタマホシクサ、シデコブシ、マメナシ、ヒトツバタゴ、ハナノキ、モンゴリナラ、ヘビノボラズ、ナガボナツハゼ、クロミノニシゴリ、ミカワバイケイソウ、ウンヌケ、トウカイコモウセンゴケ、ナガバノイシモチソウ、ミカワシオガマ、ヒメミミカキグサの15種類があります。

「東海丘陵要素植物」は、祖先となる種が地球の歴史の中で様々な変化を経験した結果、現在の地域で見られるようになったものです。この地に適応して誕生した種類もあれば、古い時代から生き残ってきた種類もあります。

東海丘陵要素植物の多くがレッドデータブックで絶滅危惧種に選定され、犬山市の「ヒトツバタゴ自生」のように、国などの天然記念物に指定されているものがあります。長年生き延びてきた植物たちが、人の手によって絶滅しないように、みんなで考え、種を絶やさないことが人への課題として求められています。



さて、話は変わって、八曽の今井湿地を源流の一つとしているのが「八曽滝」です。湿地から流れ出る川をたどっていくと、小さな滝があり、途中で別の川と合流します。



さらに下流へと向かうと、行き止まり。八曽滝の滝口に着きました。八曽滝のすぐ上には小さな滝と滝壺があります。



画像右中央の滝壺の上部から、八曽滝へと水が流れ落ちていきます。近くで写真を撮りたかったのですが、雨上がりで、足場が悪く、冒険することはできませんでした。



帰りは、そのまま川を元の方角へと上り、遊歩道にたどり着いたら、八曽の管理車道まで戻りました。


やけにヘリコプターの音が聞こえるので、管理車道の支線の先にある展望台へと向かうことにしました。この展望台には、ヘリポートがあり、ヘリコプターが訓練しているかもしれません。 (八曽の展望台は黒平山(八曽山)の廃寺跡探訪(別ウィンドウ)をご覧ください。)


このあたりは、平成6年に大規模な山火事があり、それを契機に展望台兼ヘリポートが整備されました。



行ってみると、案の定ヘリが訓練をしていました。ヘリコプターの所属は不明ですが、ヘリポートでホバリングをしては、飛行、旋回これを繰り返していました。後ろには、黒平山(八曽山)が見えます。



平成6年の林野火災の時は、ヘリコプターが巨大なバケツを釣り下げ、入鹿池で水を汲んでは、火災現場に散水していました。また、地上では、消防署、消防団がポンプ車を連ね、水をくみ上げ消火にあたっていました。さらに、背負いのジェットシューターに水を入れ担いで、消火活動を行っていました。この火事の原因は、心ないハイカーのたばこの火の不始末と言われています。さすがに、今は、そのようなふとどき者は居ないと信じています。

最後になりますが、湿地を守るには、湿地の保全だけでは不十分です。まわりの環境が変われば、湿地も変わります。湿地の保全には、そこにある里山全体を保全するよう、皆が協力し、努力していくことが大切です。